水槽にバックスクリーンを貼ると水槽を美しく演出することができ、他にも様々な効果があります。
水槽用バックスクリーンには様々な色や柄のものがありますので、どのように選べばよいか迷ってしまう方も多いと思います。
ここでは水槽用バックスクリーンの色や柄別の効果やデメリット、選び方について詳しく解説し、水槽ジャンルに応じたおすすめの色も紹介していきます。
バックスクリーンの色や柄別の効果やデメリット
水槽用バックスクリーンでよく使われる色や柄は以下の通りです。
それぞれの効果やデメリットなどを解説していきます。
黒のバックスクリーン
黒は、淡水水槽のバックスクリーンでは良く用いられる色です。
黒のバックスクリーンを使用するときのメリットは以下の通りです。
黒のバックスクリーンのメリット
- 熱帯魚や水草のきれいな色と黒の対比で水槽を美しく演出できる
- 水槽が自然な印象になり、引き締まって見える
- 水槽内の生体にとって落ち着く色であり、ストレス軽減に効果的
- 黒色の配管であれば、水槽内部のものも目立ちにくい
黒のバックスクリーンは、熱帯魚や金魚、水草などのきれいな色が映えるので、美しい水槽を作りたい方にはおすすめです。
生体のストレス軽減にも有効ですので、淡水水槽では最もおすすめできる色のバックスクリーンです。
黒のバックスクリーンを使用するときのデメリットは以下の通りです。
黒のバックスクリーンのデメリット
- 照明の環境によっては水槽内が暗く見える
- 地味な魚のみの飼育では水槽全体が地味になる
- 海水水槽には似合わない
黒のバックスクリーンでは背景が黒なので、照明の環境によっては水槽内が暗い印象になってしまいますが、水槽用照明があれば基本的には問題ないです。
日淡などの地味な体色の魚のみの飼育では、水槽全体が地味な印象になることもありますが、自然な色合いを演出してくれるので、これはこれでありだと思います。
逆に、海水水槽の場合は雰囲気的に黒は似合わないので、青などのバックスクリーンにしたほうが良いと思います。
各メーカーより様々な黒色のバックスクリーンが販売されています。
青のバックスクリーン
青は、海水水槽のバックスクリーンでは良く用いられる色です。
青のバックスクリーンを使用するときのメリットは以下の通りです。
青のバックスクリーンのメリット
- 水槽全体が明るい印象になる
- 海水水槽の雰囲気と相性が良い
青のバックスクリーンを使用すると水槽全体が明るい印象になります。
特に海水水槽には青が似合うので、マリンアクアリストの多くは青のバックスクリーンを使用しています。
青のバックスクリーンを使用するときのデメリットは以下の通りです。
青のバックスクリーンのデメリット
- 水槽が明るい印象になるが、レイアウトや魚の種類によっては人工的でチープな印象になる
青色のバックスクリーンは、海水水槽とは非常に相性が良いですが、淡水水槽では人工的でチープな印象に見えてしまうこともあります。
特に日淡などの地味な魚の飼育で、水槽を明るい印象にしようとして青のバックスクリーンにしてしまうと、自然な感じは失われてしまう場合があります。
レイアウト次第では青を生かせると思いますが、水草を植えているのであれば黒のバックスクリーンでも十分きれいな水槽になると思います。
各メーカーより様々な青色のバックスクリーンが販売されています。
スモーク系のバックスクリーン
すりガラスのようなスモーク系のバックスクリーンもあります。
スモーク系のバックスクリーンを使用するときのメリットは以下の通りです。
スモーク系のバックスクリーンのメリット
- 水槽背面からも光が入るので水槽内部が明るくなる
- 水面付近のカルシウムの線は若干目立たなくなる
スモーク系のバックスクリーンは半透明であり、背面からも光が入るため、水槽内は自然な感じに明るくなります。
また、水槽の水面付近には水道水中のカルシウムが集積して線がつきやすいですが、背景がホワイトスモークの場合は若干目立ちにくくなるという効果もあります。
スモーク系のバックスクリーンを使用するときのデメリットは以下の通りです。
スモーク系のバックスクリーンのデメリット
- 半透明なので、水槽裏に回した配管類や水槽裏のものが見える
スモーク系のバックスクリーンは半透明なので、どうしても水槽の裏がぼんやりと見えてしまいます。
後ろに目立つ色のものを置いていたり、配線がごちゃごちゃしていると気になるかもしれません。
スモーク系のバックスクリーンを使う前に、水槽裏の壁紙の色や柄などとの相性も考えておくようにしましょう。
各メーカーより様々なスモーク系のバックスクリーンが販売されています。
水景写真のバックスクリーン
美しい水景の写真が印刷されたバックスクリーンを使用するのも良いです。
水景写真のバックスクリーンを使用するときのメリットは以下の通りです。
水景写真のバックスクリーンのメリット
- 水槽内に水草やレイアウト用品を入れなくても美しい水槽を演出できる
- 水草等の世話をしなくても長期に渡り観賞性が失われない
- 水槽内にレイアウト用品を入れない場合は魚の遊泳スペースが確保できる
水槽内で美しい水景を作るためには、水草や流木、石などを使用してレイアウトをする必要がありますが、水景写真のバックスクリーンを使用すればレイアウト用品がなくても雰囲気を出すことは可能です。
水草などの育成は定期的なトリミングなどの多少の手間がかかりますが、水景写真のバックスクリーンを使用して水草を入れないのであればその手間はかからず、長期に渡って美しい水景を観賞することができます。
日々の生活が忙しく、水槽にあまり手間をかけたくない方にはおすすめです。
また、レイアウト用品を使わないことにより、魚の遊泳スペースは大きくなるので、活発に泳ぎ回る魚の飼育などでは有用であるといえます。
水景写真のバックスクリーンを使用するときのデメリットは以下の通りです。
水景写真のバックスクリーンのデメリット
- 写真なので実物よりは観賞性に劣る
- 苔が生えると写真の視認性が悪くなり、観賞性を損ねる
- 水槽に変化が起きないので飽きやすい
水景写真のバックスクリーンはきれいですが、2Dの写真でしかないので奥行感があまりなく、どうしても多少の違和感はあります。
また、コケが生えると水景写真も汚くなるので定期的な苔掃除や、照明時間や飼育数、給餌量の調整などのコケが生えないような対策をする必要があります。
水草水槽などでは水草の成長やトリミングによって、水槽内に変化が生じますが、水景写真のみでは魚の成長以外の変化はないので飽きやすいというデメリットもあります。
各メーカーより様々な水景写真のバックスクリーンが販売されています。
バックスクリーンなし
あえて水槽用バックスクリーンを使用しないという選択もあります。
バックスクリーンを使用しないメリットは以下の通りです。
バックスクリーンを使用しないメリット
- 水槽背面からも光が入るので水槽内部が明るくなる
- 水槽背面からも観察が可能
水槽用バックスクリーンを使用しないことにより、水槽背面からも光が入るので、水槽内は明るくなります。
また、水槽背面からも観察が可能なので、部屋の真ん中に設置して前後左右から水槽を眺たいというようなときにはバックスクリーンは貼らないほうが良いでしょう。
バックスクリーンを使用しないことによるデメリットは以下の通りです。
バックスクリーンを使用しないデメリット
- 水槽裏の配管などが見える
- 前後左右から光が入るので、中の生体にとってはストレスになる
バックスクリーンを使用しない場合は、水槽裏の配管や、置いてあるものが全て見えます。
水槽の中を眺めたときに気になるようであればバックスクリーンは使用したほうが良いでしょう。
また、前後左右から光がはいるので、中の生体は前後左右全てを警戒していなければならない状態になり、神経質な魚ではストレスになることがあります。
観察の問題でバックスクリーンを使用しない場合は、警戒心の高い魚の飼育はやめたほうが無難です。
おすすめの水槽用バックスクリーンの色や柄は?
おすすめの水槽用バックスクリーンの色や柄を、水槽のジャンル別に紹介します。
淡水水槽(メダカ、金魚、熱帯魚、日淡、etc.)の場合
淡水水槽で一番おすすめなのは黒色のバックスクリーンです。
淡水水槽の場合、黒色のバックスクリーンと合わせることにより、魚や水草の色を自然に美しく引き出してくれます。
生体のストレス軽減の効果も大きく、非常に実用性が高いです。
海水水槽の場合
海水水槽の場合は青色のバックスクリーンがおすすめです。
海水水槽には青が良くマッチし、美しい海の世界を演出してくれますので、多くのマリンアクアリストが青のバックスクリーンを使用しています。
特別なこだわりがある場合
色や柄などにこだわりがある場合は、自分の好きな様にしてしまっても良いです。
中には水景写真ではなくお城などの建物の写真や、車や動物などの写真を使用するなど、変わったバックススクリーンを使用している人もいます。
自分の好きなように水槽を作り上げた方がモチベーションも上がりますし、バックスクリーンの色や柄などで生体に大きな悪影響を及ぼすようなことはありませんので、自由にアイディアを出してオリジナリティーを発揮した水槽を作るのも良いと思います。
手間をかけずに水槽を美しく演出することを目的に、きれいな水景写真のバックスクリーンを使用するのも良いでしょう。
自分の水槽を好きになれるようなバックスクリーンを選ぶのが重要です。
まとめ
水槽用バックスクリーンには、黒や青、スモーク系、水景写真など、様々な色や柄のものがあります。
それぞれ効果やデメリットがありますが、淡水水槽では水槽裏の配管をしっかり隠せて、魚や水草のきれいな色を自然に美しく演出させることができ、魚などのストレス軽減効果もある黒色のバックスクリーンがおすすめです。
海水水槽では青色が雰囲気的に相性が良いので、多くのマリンアクアリストが青色のバックスクリーンを使用しています。
好きな色があったり、車や動物などの写真を使いたいなど、特別なこだわりがある場合は自分の好きな様にしてしまっても良いです。
自由にアイディアを出してオリジナリティーを発揮した水槽を作るのも良いと思います。
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