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アクアリウムの費用

アクアリウムにおける電気代

アクアリウムにおける電気代

アクアリウムにおける光熱費の中で最も高額になるのが電気代です。

特に熱帯魚の場合、冬場はヒーターを付ける必要があり電気代が高くなります。

ヒーターを使わなかったり小さな水槽の場合はそれほどかかりませんが、大量に水槽があったり大きな水槽でヒーターを使うと電気代は結構かかります。

ここでは、一般的な水槽飼育でどのくらい電気代がかかるのかをまとめました。

また、水槽が常に10個以上ある私の1年間の電気代も載せてみます。




電気代の考えかた

一般的に、電気を使用する機器には仕様として定格消費電力というものが定められています。

この定格消費電力は、すべての機能を最大限に使用した場合に消費する電力量のことです。

ここでは、この定格消費電力を用いて電気代の計算を行います。

電気代は契約先やプランによって異なりますが、1kWhあたりの値段が決まっており、使用した電力量 [kWh] にその値を掛け算することにより求めることができます。

使用電力量の求め方は、以下の通りです。

使用電力量 [kWh] = 定格消費電力 [w] × 使用時間 [h] ÷ 1000

ここでは1kWh当たりの値段を28円として、使用電力量に掛け算することによって電気代を算出します(端数は切り上げ)。

水槽用の照明については点灯時間を8時間として計算します。

ヒーターについては設定温度以下の時にしか作動していないため、ここでは稼働時間は12時間として計算します。

設定温度や部屋の温度、保温能力等によって電気代は変わりますので注意が必要です。

30cmキューブ水槽の場合の電気代

私は30cmキューブ水槽でメダカやタナゴ、ドジョウなどを飼っています。

30cmキューブメダカ水槽の場合の電気代

この水槽には熱帯魚であるオトシンクルスも入っているので、冬場も20度以上に加温しています。

このような30cmキューブ水槽では電気代がどのくらいになるのか考えていきます。

機器 消費電力 使用電力量・1か月の電気代
エアーポンプ 2.8W 2.8W×24h×30日÷1000=2.016kWh
2.016kWh×28円≒57円
外部フィルター 5W (50Hz) 5W×24h×30日÷1000=3.6kWh
3.6Wh×28円≒101円
照明 7W 7W×8h×30日÷1000=1.68kWh
1.68kWh×28円≒48円
ヒーター 101W 101W×12h×30日÷1000=36.36kWh
36.36kWh×28円≒1019円

この30cmキューブ水槽の場合、冬場の電気代は1か月あたり1300円程度です。

電気代のほとんどがヒーターによるものであり、ヒーターの稼働時間によって電気代が変動しますので注意が必要です。

60cmワイド水槽の場合の電気代

私は60cmワイド水槽で熱帯魚を飼っています。

60cmワイド熱帯魚水槽の場合の電気代

60cmワイド水槽は60×45×45cmの割と大きな水槽です。

60cm規格水槽(60×30×36cm)と比較して体積比で1.8倍以上あり、水量も110L程度入るので、フィルターやヒーターの使用電力量も大きくなります。

この水槽でも1か月あたりの電気代がどの程度になるか計算していきます。

機器 消費電力 使用電力量・1か月の電気代
エアーポンプ 2.8W 2.8W×24h×30日÷1000=2.016kWh
2.016kWh×28円≒57円
外部フィルター 9W (50Hz)×2台 18W×24h×30日÷1000=12.96kWh
12.96Wh×28円≒363円
照明 7W×2台 14W×8h×30日÷1000=3.36kWh
3.36kWh×28円≒95円
ヒーター 150W×2台 300W×12h×30日÷1000=108kWh
108kWh×28円≒3024円

この60cmワイド水槽の場合、冬場の電気代は1か月あたり4000円程度です。

やはり水量が多くなるとヒーターもワット数が高いものを使用する必要があり、電気代が高くなります。

大型水槽で熱帯魚を飼育する場合などはヒーターは必須になりますので、かかる電気代はあらかじめ計算しておき、納得の上で飼育を開始しましょう。

夏場の電気代

冬以外では、ヒーターを使用する必要はあまりなくなるので、その分電気代は安くなります。

しかし、夏場に気温が35度くらいになるとさすがの熱帯魚もダメージを受けてしまいます。

基本的に水温は30度程度までにしたほうがいいので、あまりに暑い場合は水槽を冷やす必要があります。

水槽を冷やす方法には、冷却ファンを用いる方法と水槽用クーラーを用いる方法があります。

冷却方法ごとの導入費用や消費電力、電気代は以下の通りです。

ここでは冷却ファンは24時間稼働とし、水槽用クーラー水温に応じて高いときのみ稼働するので15時間稼働しているとして計算を行います。

冷却方法 導入費用 消費電力 使用電力量・1か月の電気代
冷却ファン 2000円~ 3W~ 3W×24h×30日÷1000=2.16kWh
2.16kWh×28円≒61円~
水槽用クーラー 17000円~ 100W~ 100W×15h×30日÷1000=45kWh
45Wh×28円≒1260円~

冷却ファンについては、水槽の上部から水面に向かって風をふかして水が蒸発する際の気化熱の原理を用いて冷却します。

導入費用も月々の電気代もそれほど高くなく、元の水温から1~3度程度下げることが可能です。

しかし、水槽にフタをすることができず、水の蒸発による減りが早くなったり、生体の飛び出しなどの危険性もあります。

冷却ファンで水槽を冷やす場合の電気代

水槽用クーラーはポンプや外部フィルターと接続して水槽内の水を冷却します。

水槽の水を直接冷却するので、水槽サイズに合わせて適切なスペックのものを選べば設定温度までしっかり水温を下げることが可能です。

しかし、配管の取り回しやメンテナンスがやや面倒になりますし、水槽は冷えますがその分排熱があるので室温は若干上昇します。

また、導入費用は小型水槽用の安いものでも17000円程度、大型水槽用だと数万円程度かかりますし、電気代については小型水槽用であればそれほどかかりませんが、大きな水槽用になると消費電力も上がります。

水槽用クーラーで水槽を冷やす場合は導入費用がかかり電気代も高め

小型水槽だけであれば冷却ファンを用いるのも悪くないと思いますが、水槽がいっぱいあったり大きな水槽がある場合は少し大変です。

夏場はエアコンの電気代もそれほど高くないので、エアコンによる27度の冷房自動運転で24時間管理にしてしまったほうが楽だったりします。

エアコンによる24時間管理の電気代

最近のエアコンは省エネ化が進んでおり、昔と比べて電気代も安くなっているものもあります。

水槽の温度管理もエアコンの24時間管理にしてしまうと、人間も快適ですし非常に楽です。

エアコンは強度を「自動」にしておくと、設定温度に応じて必要な時だけ作動するので、無駄なく使うことが可能です。

エアコンの電気代については、カタログに記載されている期間消費電力量(kWh)が参考になります。

期間消費電力量とは、1年間エアコンを使用した際に想定される総消費電力量のことです。

これに1kWhあたりの電気代をかけることによって年間の電気代を算出することが可能です。

この期間消費電力量は以下の条件で算出されています。

項目 条件
外気温度 東京の標準気象データを使用
設定温度 冷房時27℃/暖房時20℃
期間 冷房期間(5月23日~10月4日)
暖房期間(11月8日~4月16日)
時間 6:00~24:00の18時間
住宅 平均的な木造住宅(南向)
部屋の広さ 機種に見合った部屋の広さ

この条件では1日18時間のみ稼働としておりますが、水槽の温度管理では24時間つけておく必要があります。

設定温度も夏場の冷房27℃は問題ありませんが、冬場は低くても21~23℃程度に設定したいところです。

その他の環境によっても電気代は変動しますので正確な電気代を算出するのは難しいですが、期間消費電力量の1.7倍程度を考えておけばそれを超えることはあまりないと思われます。

エアコンの電気代は、メーカーや型番などにより大きく異なりますが、部屋の畳数ごとに想定される電気代の例を以下に示します。

畳数 6畳用 8畳用 10畳用 12畳用 14畳用 18畳用
期間消費電力量の例 [kWh] 600 700 790 1100 1250 1800
想定される年間の電気代
期間消費電力量×1.7×28 [円]
28560 33320 37604 52360 59500 85680
1か月あたりの電気代 [円] 2380 2777 3134 4364 4959 7140

エアコンでの24時間温度管理では、特に冬の電気代が高額になりますが、年間で考えると水槽用クーラーやヒーターを使うよりお得になる場合があります。

特に水槽がたくさんある場合や大型水槽の場合はエアコンで部屋ごと温度調節したほうが安いことが多いです。

私も水槽が大量にあるので最近はエアコンを24時間つけて管理しています。

ヒーターなどを大量に買う必要がないし、私も快適なので大満足です。

ただし、エアコンが壊れたときのために、ヒーターと冷却ファンはいくつか持っていると安心です。

水槽がたくさんある場合の電気代

水槽が常に10個以上ある私の1年間の電気代を載せてみます。

私の家は水槽がたくさんあるので、水槽の温度管理は全てエアコンで行っています。

予備としてヒーターをつけている水槽はありますが、ほとんどはスイッチを切っています。

なのでアクアリウム関係でかかる電気代はほとんどがエアコンによる電気代で、その他はろ過装置、エアーポンプ、照明くらいです。

電気の契約は60mAで、部屋は一人暮らしの1LDKで17畳と8畳の部屋があります。

水槽がたくさんある17畳の部屋は夏と冬の間24時間エアコンをつけており、8畳の部屋もエアコンをつけていることが多いです。

この環境での1年間の電気代を以下に示します。

(電気の契約を変更しているため昨年の分は途中からしか反映されておりません。)

水槽がたくさんあるアクアリストの年間電気代のグラフ

水槽がたくさんあるアクアリストの年間電気代の表

1年間で18万1952円です。

暖房や冷房を使用していない時期でも月1万円近く使っていることを考えると、エアコン2台で広めの部屋の24時間室温調整をしていることを考えれば妥当な金額ではあると思います。

それでも1月と2月はやはりエアコンによる暖房代が非常に高いですね。

私の住んでいる地域が東北の雪国なので高くなっているのもありますが、夏と比較しても冬の暖房代は高くつきます。

ですが、水槽がたくさんある場合はヒーターで一台一台温度管理をするよりもエアコンで24時間管理にしてしまったほうが楽ですし、大きな水槽を置いたり増やしたりしても電気代が大きく変わらなく、逆に安上がりだったりもします。

そして何より私が快適なので満足しています。

まとめ

アクアリウムにおける光熱費の中で最も高額になるのは電気代です。

冬場にヒーターを使用すると、冬場の電気代は30cmキューブ水槽の場合1か月あたり1300円程度であり、60cmワイド水槽の場合は4000円程度です。

電気代のほとんどがヒーターによるものであり、冬場以外はエアーポンプやろ過装置、照明だけなので月数百円程度で済むと思います。

夏場、あまりにも暑い場合は冷却ファンや水槽用クーラーを用いて水槽を冷却する必要がありますが、水槽用クーラーは導入費用が高く、大きな水槽になると消費電力も高くなります。

夏場はエアコンの電気代もそれほど高くないので、エアコンによる27度の冷房自動運転で24時間管理にしてしまったほうが楽だったりします。

水槽がたくさんあったり、大きな水槽の場合は年間を通してエアコンで24時間管理にしたほうがお得になる場合もあります。

水槽の数や大きさなど、環境に合わせてヒーターやエアコンを上手に使い分けましょう。

また、電気代が心配な場合はめだかや金魚など、加温が必要ない魚を選ぶとよいかもしれません。




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